ニューバランスを選ぶ時に、デザイン、型番、値段、付加価値といった選ばれ方が基本だと思いますが、もう1つの選び方があります。
その選び方とは「ミッドソール」で選ぶ。です。
ミッドソールはニューバランスのスニーカーの一番機能的な部分であり、履き心地にも繋がる大事な技術。ニューバランスを選ぶときにミッドソールの機能によって選ぶという人も少なくありません。
ミッドソールてなに?
まずはミッドソールがどこの部分なのか分からないかもしれないので説明をしておきます。ミッドソールは、靴のクッションの部分です。地面にあたるアウトソールと、足に触れるインソールの間の部分なのでミッドソールになります。分かりやすくいうなら、ナイキのエアーもミッドソールですね。いわゆるあの部分です。
この素材によって、どんな履き心地になるのかが変わります。フカフカだったり固めだったり。体重のかかる部分でもあるので、耐久性も求められます。安い靴とかですと、最初はフカフカだったのに、すぐにペシャンコになってしまってフカフカ感がすぐになくなってしまった……なんてこともありますからね。
あとは、柔らかくてもぐにゃぐにゃだと歩きづらいですよね?重くて歩くのが大変です。
そういった面で、安定性や反発性に重量など、いろいろミッドソール機能によっての違いがあります。
素材は主にEVA素材だったりポリウレタン等、いわゆる合成素材ですが、各メーカーにより独自の技術で加工をして強度や反発性を高めたりしています。
それはニューバランスも同じで、過去から現在にいろいろなミッドソール技術が開発されています。その違いにより人気の定番モデルを選んでみようというのが今回の記事の主旨なのでございます。
それでは、いったいどんなミッドソールや技術に特徴があるのかを見てみましょう。
ミッドソールの種類
ENCAP(エンキャップ)
衝撃吸収性のあるEVA素材(サンダルなどに使われる水に強い合成樹脂。クッション性がある)をPU素材(ポリウレタン。プラスチックだがゴムのように柔らかい)で包んだ技術。安定性に優れている。PUは加水分解しやすい。
C-CAP(シーキャップ)
EVA素材を圧縮形成しクッション性の耐久性を向上し、さらに軽量化した技術。EVA素材のみなので、加水分解に強いといわれているが、加水分解しないわけではない。
ABZORB(アブゾーブ)
足の着時の衝撃をほぼ100%吸収し、その反発を足にリターンさせるクッション素材。他の素材よりもクッション性にはすぐれているが、重量は他の素材よりも重い。
ACTIVA(アクティバ)
優れたクッション性と軽量化を実現し、さらに耐久性も向上。ACTIVA LITEなどさらに軽量化が進んだ。
REVLITE(レブライト)
ACTIVAよりもさらに30%の軽量化、それだけでなくクッション性や耐久性も維持。
アジア製のモデルに多く使用されていることから安い素材だと思われがちですが、最新のフラッグシップモデルやレーシングモデルにも採用されているクッション素材。
ちなみにフラッグシップモデルの場合はREVLITEだけではなく、他の機能もたくさん搭載しているので、同じ履き心地というわけではありません。
ニューバランスではこのようにたくさんのミッドソールに使われている技術があります。他にもN-ERGY(エナジー)やFRESHFORM(フレッシュフォーム)・RAPID REBOUND (ラピッドリバウンド)等もあるのですが、現在のLIFESTYLEシリーズで使われているのは上のミッドソール技術がほとんどです。
ちなみに上の技術の中には単体ではなく、合わせて使われることもあります。ENCAP構造のC-CAPとかENCAP構造のABZORBなどです。現在のENCAP はクッション素材というよりも、ミッドソールの構造として用いられている。
大体ミッドソールの機能はわかりましたでしょうか?それでは各ミッドソール機能が使われいる定番の型番を機能別に見ていきましょう。
ENCAP
M1300
ENCAPをはじめて搭載したモデル。その履き心地は、ラルフローレン氏が「雲の上を歩いているようだ」と大絶賛をした逸話が有名。
M1500
1300の後継モデルとして1400の前に登場したM1500。ミッドソールを一体化させTPUヒールスタビライザーを内蔵し安定感を増している。
ML574
アジア製の安いモデルですが、ENCAPを使用。安いながらにニューバランスの履き心地や安定性が味わえる。
C-cap
M1400
ニューバランスでも大人気のM1400はENCAP構造のC-CAPを搭載。他のモデルとは違ってミッドソールに搭載している機能の名前はない。幅広のラストを使用しているので、履きやすく疲れにくい。
M996
人気のM996のENCAP構造のC-CAPを搭載。履き心地は標準といったところ。アジア製のMRL996はミッドソールがレブライトに変更されている。
M997
M996の後継モデルのM997もC-CAPとENCAP構造を搭載。M996との違いはM1500同様の一体成型構造が採用され、衝撃吸収性や安定感が増している。
M576
定番中の定番のM576もENCAP構造のC-CAPを搭載。マイルドな履き心地を味わえる。こちらも幅広のラストを使用しているので、履きやすく疲れにくい。
ABZORB
M1700
ABZORBをミッドソール全体に搭載し驚異的なクッション性を誇る。ニューバランスでもトップクラスの履き心地で人気は高い。
M998
はじめてABZORBを搭載したモデルとして名を残すM998。とてもマイルドな履き心地。
M999
M999もアブゾーブを搭載しているが、ミッドソールのデザインが大きく変化。この後の990二代目以降のミッドソールデザインに繋がっていく。
M990V4(二代目)
ENCAP構造のアブゾーブを搭載。前足部にもアブゾーブが搭載される。かかと部のアブゾーブが可視化された。
M991
後足だけでなく前足部のアブゾーブも可視化される。履き心地もよく、この靴を履くと、どんどん進んでいく気がする。
ACTIVA
M990(四代目)
900シリーズの現行機種。他のモデルではあまり採用されていないACTIVA LITEを搭載したモデルでENCAP構造が採用されている。900シリーズでは履き心地は最高峰。
REVLITE
M2040
現代ニューバランスのフラッグシップであるM2040にはミッドソールにレブライトが搭載されている。現在ニューバランスの中で最高の履き心地を誇る。
MRL996
M996を軽量化するためにレブライトを搭載。軽いだけでなく安定性やクッション性もあり、現在ニューバランスの中で一番売れているモデル。
ミッドソールでの選び方
基本的には新しく発売されているモデル(アジア製を含まない)の方が履き心地は良いです。新しい機能を搭載していますからね。ただ、デザインやソールの色など好き好きもあると思いますので、外見重視の選び方も良いと思います。ここに出ている型番だとそこまで履き心地が悪いというのはありません。古いものより良いものはありますが、どれもニューバランスらしい履き心地を味わうことが出来ます。
私のおすすめとしては1400、1700、999V4になります。あとはM991もかなりおすすめ。発売はちょっと前になりますが、履き心地はかなり良いです。
ということで、ニューバランスの人気の定番モデルをミッドソールで選んでみようでした。
この記事があなたのいい靴探しにお力添え出来たのならば幸いです。それでは。